高級日本酒

この間探し物をしていたら、壁と戸棚の隙間に置いてあった、戴き物の高級な日本酒が無くなっているのに気付いた。
翌日、母親に「あの日本酒は何処にあるの？」と訊いたところ、「全部飲んだ」と言った。
飲みたいと思っていたので、がっかりした。
少し抗議の意味を含めて「美味しかった？」と訊くと、「いつも飲んでいるのとは違って甘くてちょっと口に合わなかった」と答えた。
それなら私に勧めてほしかったと思い、その不服な気持ちを雰囲気に漂わせた。
それに対し母親は「飲みたかったのなら、インターネットで注文して取り寄せていいよ」と、いつものように上からアドバイスした。
「じゃあ、お母さんが注文してお金も出してくれるの？」と言ったら、「いいよ。あなたが、そう望むなら」ーそんなことは望むなよーという念を込めた高圧的な口調で返してきた。
母親にお金を使わせてそこまで、その高級日本酒を飲みたい訳ではなかったので、諦めて「もういいよ」と言った。
いつもこんな感じで母親の方が勝つ。
ネットでその日本酒を調べたら、やはり結構なお値段だった。
うちが買うにはちょっと高いと思った。
これから節約してお金を貯めて買ってみようかな？